けもけむのふらふら日記

何のとりえのない理系大学院生が活動記録を残したり、戯言を吐いたり、知ったかぶったりするよ。

北海道の緊急事態宣言発令を受けて思うことをつらつらと。

2020年2月28日(金)、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、北海道知事の鈴木直道さんは緊急事態宣言を発令した。全道民に対して週末の外出を控えるよう指示した。

www.pref.hokkaido.lg.jp

これに対して個人的に思うことを二つほど。

 

まず一つ目。

「よく決断したなあ」ということ。これは素直に称賛されるべきことだと思う。ここ最近、これほどのリーダーシップを発揮した政治家がいただろうか。

 

少し一般論じみてしまうけれど、日本人という民族は、決定することに対して極度に怯えているように感じる。たいていのアンケートでは「どちらともいえない」とか「分からない」といった自分の意思を示さない選択をする人がすごく多いと思う。若者同士の会話でも、「これ、ヤバくない?」とか「~じゃね?」といった、相手の同意を促す形での主張が多い。

この自分の意思を持たない姿勢を、僕はずっと不思議に思っていた。

人の考え方はまさに十人十色だ。何かを決定する、何かを選ぶということは、必ず反対勢力を生む。だけど、没個性的な横並び教育のせいだろうか、他人と異なる考えを持つことを恐怖する。自分と異なる考え方に強い抵抗感を感じる。だから、決定することを避ける。自分の意見を持つことを避ける。日本人は、そういう不思議な性質を持った民族だと思う。

話が逸れたけど、そのような中、緊急事態宣言という大きな決定を下した鈴木知事は、本当に勇敢で立派だと思う。

 

二つ目。

一つ目に関連するけれど、鈴木知事の決定について賛否両論だということ。外出するなと言われても、仕事柄休めない人もいる。いろいろな事情の人がいるだろう。でも、これは仕方がない。そもそも、全員が納得する政策なんて存在しない。数学の問題を解くのとはわけが違う。国内に侵入した新興ウイルスの感染拡大なんて、完璧に食い止める方法はないと思う。Better, Best はあっても Perfect な答えはない。

それよりも、非常事態宣言に込められた知事の気持ちを慮るべきだと思う。僕は精神論ほど嫌悪するものはないけれど、それでも鈴木知事の道民を思う気持ちは本物だと思った。本当に道民の命を想い、感染拡大を防ぎたい一心での決断だったと思う。仮に効果がなかったとしても、とても責める気持ちにはなれない。

 

改めて、今回の鈴木道知事の決断に対して、ささやかながら称賛を送りたい。道民を思う真摯な気持ちは本物だということが伝わってきた。ここまで応援したいと思わせてくれる政治家は、僕の短い人生の中でも初めてだ。

 

最後に一つだけ。そもそも、政府が水際対策を行っていれば、こんな事態にはならなかった。これだけは間違いない。